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ユアン・マクレガー「赤と黒」

白丸 | ユアン・マクレガー | 11:29 | comments(0) | trackbacks(0)
 BBC製作ドラマ「赤と黒」(1993)をようやく観ました。日本で視聴可能なユアン作品で唯一(?)未見だったものかな?
ジュリアン・ソレルというと、ジェラール・フィリップのイメージがあるのですが、映画自体は観たことないので、そんなに先入観なく突入。この時ユアン22歳ですか?「カラーに口紅」の後ですね。若くてかわいいなあ〜。

ユアン、垢抜けない初心な若者っぽくて自尊心も見えて、いいセン行きそうではあったんですが、原作の彼の内面で繰り広げられる野望と軽蔑と愛欲の中での葛藤と煩悶の緊張感がこの作品では充分に描かれなかったので、イマイチぬるいジュリアン。ユアンがまだ演技が熟れていないのもあるけれど、多分ユアンが醸し出す雰囲気が明るいんだな(苦笑)。「猟人日記」の頃のユアンだったらもっとこの面で魅力的なジュリアンになったでしょうねぇ。
とにかくデビューしたてのユアンのかわいらしさを堪能です。儀仗兵の制服を着て嬉しそうに笑うユアンは素のままです(笑)。ユアンのラテン語も聴けますしね。太り気味のヌードはちょっと・・ですけど(苦笑)。

ボニファス・ド・ラ・モールの剣をマチルドがジュリアンに渡すのはうまく小道具使いましたね。あれで彼女が英雄視している祖先のような激しい情熱と生命をかける行動を継ぐのはジュリアンだと考えていることがわかるというもの。
あと、妄想状態ジュリアンに所々でナポレオンが囁くんですが、ジュリアンがすべてを曝け出し薄っぺらな人間だったと気づいたラスト、その妄想ナポレオンも死んで、それを彼自身が看取ったところが面白かったですね。結局彼の憧れ(ナポレオンの栄光)とはほど遠いレベルで、女で身を滅ぼしてしまったのですから。

他のキャストにも見所が。レーナル夫人を「モロカイ」のマザー・マリアンヌ役のアリス・クリッジが。高慢で情熱的で移り気なマチルドをレイチェル・ワイズ。クロワズノワ侯爵がどこかで見たことあると思ったら、コリン・ファースのドラマ版「高慢と偏見」のビングリー役のヒトだ!ジュリアンがひょんなことから決闘するド・ボーヴォワジが「仮面の男」で銃士隊副隊長だったエドワード・アタートンですね。アリス・クリッジと彼はショーン・ビーンの「Sharpe's Honour」組。シャープにはウェリントン公も出てくるから、なんとなく繋がっている感覚が(笑)。しかし、クロワズノワもボーヴォワジも伯爵設定になっているところが謎です。侯爵であるラ・モールは、一人娘を公爵夫人にしたいがためにクロワズノワ侯爵(未来の公爵)の嫁にしようとしているのだから。

ともあれ、ユアンファンのための作品ですね。

''ローマ人''の消滅

白丸 | 古代ローマ | 09:59 | comments(0) | trackbacks(0)
ようやく「ローマ人の物語」全巻読了しました。全編ローマ人大好き色が行間から漂ってくるものだから、私もすっかりローマ人が大好きになってしまい、かつての輝かしいローマ帝国や、矜持を持ち合わせていた''ローマ人''の消滅は悲傷としかいいようがないです。それも、平家のように戦闘で肉体的にも滅亡してしまったのならまだ気持ちの整理もつけられようものだけど(元老院議員は肉体的にも消滅したようですが)、もはやローマ人らしいモラルもなくし、敵からも同胞からも蹂躙されて、一時は東ローマ下にはなるものの、オリエント化した東ローマの支配では''ローマ人''の死に拍車をかけるだけで、消えゆく結末の虚しさといったら・・・。特にスティリコやベリサリウが孤軍奮闘しているだけの最終巻は読み進めるのも辛かった。 
それに、八百万の神信仰のある日本人の私としては、なんでも(「寛容」でさえも)神様にしてしまうローマ人にはますます親しみが深まっていただけに、キリスト教国になって思考の柔軟性が失われてしまったのがなんとも惜しいものです。そこから王権神授説が生まれてくるのですが。 

それにしても、西ローマ帝国末期から7世紀あたりのヨーロッパ及び地中海世界の民族分布の地図を見てみると、フン族に押し出されたこともありますが、恐るべしゲルマン人という感じです。特に、5世紀初めに、北ガリアにフランク、南東にブルグンド、南西に西ゴートが勢力を広げている中で、その真ん中をヴァンダル、スヴェヴィ、アラニが突っ切って、ヴァンダル族は北アフリカにまで渡ってしまう。それだけでもかつてのローマ帝国の安全保障が機能していた時代からみると唖然的状況なのに、更に、金がなくて解散させられてしまったブリタニアのローマ兵がガリアに上陸して北南を突き進んでいる。
そしてローマ帝国の本国イタリアは、ゲルマン人のオドアケルによって西ローマ帝国が滅亡した後、東ゴートのテオドリックらの支配を経て、カール大帝がやって来るまでロンゴバルド(ランゴバルド)人の国になってしまったわけです。

410年、アラリック率いる西ゴート族による「ローマの劫掠」が起こった後、ローマを捨ててガリアへ帰ったルティリウス・ナマティアヌスは「帰郷」という長編詩を残しています。

おお、ローマよ、あなたは長く世界の女王だった。神々の母であり、多くの優れた男たちの母でもあった。あなたが示した崇高さは、太陽が完全に消え去ることはないのと同じように、人間の心から消え去ることはないだろう。あなたが人々に与えた贈物は、陽光があまねく照らすのと同じに、ローマ世界のすみずみにまで届いたのだ。(中略)これまでに、いくつかの帝国が生れ死んだ。だがその中でもローマ帝国は、後に遺すものの偉大さでははるかに他に抜きんでている。ローマによる平和は、われを忘れた自信の賜物ではなく、ローマの栄光は、自分たちだけではなく、帝国中の才能を結集したところから生まれた。(中略)とはいえ、しばらく前からローマは、苦悩から起ち上れないでいる。だが、いつかはローマにも、傷も治り四肢にも再び力がもどってくる日が来るだろう。逆境は隆盛への、廃墟は復興への、前段階であるのだから。(中略)敵はローマを廃墟にしたつもりでいるだろうが、いつの日かこの廃墟から新しいローマが生れ出てくるだろう

数十年前にキリスト教が国教となっているのにまだ異教的思考に立って''ローマ人''らしさを捨てていないところが微笑ましいですが、未来に希望を託しても、もはや再び陽光は輝かず、新しいローマは二度と生まれてきませんでした。

共和国ローマの長年の仇敵だったカルタゴを滅亡させたスキピオ・エミリアヌスは、繁栄を極めた海運国家カルタゴの都市が廃墟となったのを眺めて、「いずれはトロイも、王プリアモスと彼につづく戦士たちとともに滅びるであろう」とイリアスの一節を呟き、「われわれは今、かつては栄華を誇った帝国の滅亡という、偉大なる瞬間に立ち合っている。だが、この今、わたしの胸を占めているのは勝者の喜びではない。いつかはわがローマも、これと同じときを迎えるであろうという哀感なのだ」と言ったとおり、盛者必衰の運命をローマも歩んだのですね・・・。

今年の初買い。スター・ウォーズ クローン・ウォーズ ファーストシーズン

白丸 | スター・ウォーズ | 12:56 | comments(0) | trackbacks(0)
いきなりスター・ウォーズで本年が始まりました。
映画版がイマイチ燃えなかったので取り敢えずBSで観ていたんですが、TVシリーズの方は案外内容が深くてちょっとハマりつつある(笑/っていうかやっぱりSW好きなのだ)。お正月は全く休めなかったので、その反動買いですね。しかし、いくら今33%オフで手に入ったとはいえ、この値段はお得なのかどうなのか微妙なところ。せめてBOXケースのカンカンはどうにかしてほしい。「トリロジー リミテッド・エディション」の缶もそう思ったけど・・・。初回限定商品に手を出すからだって?いや、やっぱ「初回限定」の言葉に弱い・・もんでしょ。どうせだったら缶ケース、別の用途に使うのも手だけど、それはそれで勿体なくて使えないところが勿体ない世代のプチSWオタクの辛さか。

初めBSで吹替えで観ていたせいか森川さん(いつもユアンの声当ててます)のオビの声にすっかり慣れてしまって、途中からDVDで英語音声で聴いてみるとヘンな感じ。なので、私にしては珍しく吹き替えで最後まで通しちゃいました。どうせユアンの声じゃないしね。ユアンオビにかなり近い喋り方なんだけど、ファンにはやっぱりユアン節の違いが分かるのですよ(笑)。なんとなく、クローン兵@金田明夫氏の声も頭に固定されちゃったし。スピンオフ小説でも、クローン兵の自我に目覚めかける話があったけど、クローンにそれぞれ個性があるのが面白いんです。やたら態度デカイ奴とか、マジメな奴とか。声帯同じなんで、個体毎に個性出すの大変だな金田さん。

お気に入りエピソードは「ルーキーたち」「ドロイドの決闘」「グンガンの将軍」「ライロスの罪なき人々」。
「ルーキーたち」と「ライロスの罪なき人々」はクローンが主役のエピ(「ライロスの罪〜」はオビが活躍するが、よっく観ると、トワイレックの少女に助け起こされる情けなさもある・・・)。なにげにクローン好きな私だ。しかし、髪型に特徴ないと一瞬では見分けが結構難しいんですよクローンは。それでキャプテン・レックスが服務規程マニアのエコーに手形をつけたのか(ちなみに、エコーのメットにはマクロバイノキュラーなるものがついているから手形なくてもわかるのだけど←そこまで観察するか自分!?)。
「ドロイドの決闘」は、前エピソードで消えたR2に代わって支給されたR3のドジっぷりにアナキンたちがオロオロするのが可笑しいのです。そしてR2とR3のどすこい対決は吹き出しモノ。
「グンガンの将軍」エピのオビ、アナキンと、ドゥークーのトリオのコントと大脱出劇に大爆笑です。殺したいと、ドゥークーはどマジメに言っているんでしょうが、場が場なだけに巧妙な冗談に聞こえるのだ。しかも3人、紐で数珠つなぎになっているんですよ!ぷぷぷー!棒高跳びまで披露し、塀に飛びつくものの、オビはフォースの助けが弱くて(苦笑)塀の頂まで届かない。オビは落ちるドゥークーを助けようとして、アナキンに2人の重みがのしかかる。どう見てもマヌケにしか思えないジェダイっぷりですね。まんまと薬入りの酒をすり替えたと得意がっていたのもつかの間、結局眠らされているし(汗)。その前のエピで、ガンダークの巣に閉じ込められたときのガス発生時の森川さんの台詞にもウケました。ああ、「ただの毒ガスだ」ですよ(笑)。英語音声だとこんなお茶目な感じじゃないんですけどね。

本シーズンでお気に入りキャラは海賊のボス、ホンドー・オナカーと、不敵なところがニクいマー・トゥーク将軍。ニモイディアン大好きなんで(笑)。
分離主義者の戦術ドロイドはジェダイそれぞれの詳細な戦術データまで持っていて、オビはトリッキーな作戦で知られた男なんだそうです(モエたぜ)。ちょっとそのデータファイル、私にも見せて。

嬉しいびっくりだったのがスタートレックのミスター・カトウのジョージ・タケイとマイケル・ヨークが声優参加していたこと。ジョージ・タケイの「また太った役か」が可笑しい〜。マイケル・ヨークの喋り・・楽しんでるな(笑)。
ところで、プロ・クーンの声がガンダルフ風だというのにウケた。えっ、プロ・クーンってそういうキャラだったか?(笑)

ロシア版番外編「Vozvrashchenie mushketyorov」(2009)

白丸 | 三銃士 | 11:03 | comments(2) | trackbacks(0)
 「Vozvrashchenie mushketyorov, ili Sokrovishcha kardinala Mazarini」(2009)

ロシア版三銃士シリーズの番外編「銃士たちの帰還」です。実にトンデモ設定で、同窓会的作品なのですが、みなさんよきおジイさんになっても元気な姿をまた見ることができたことはファンとしてはそれだけでも満足モノ。
ロシア語のオリジナルストーリーなので、解釈は適当で捏造です(笑)。ロシア語のレビューを参考にしつつ。
ネタバレです(反転文字にしていません)。


ダルタニャン@ボヤルスキーの熱唱から始まります。
いきなりアラミスは原作のような海岸沿いの洞窟で不気味なイエズス会の修道士とこそこそやっている。マザランやコルベールに嵌められたかで追いつめられ、ポルトスはあっという間に圧死。アラミスは、迫力ある濁声のマッチョな護衛隊隊長レオンに刺されてしまいます。そのとき、レオンの持っていた剣を見て実は気づくのですねー。「お前の父を知っている・・・(ガクッ)」と(言うらしい)。

ラ・フェール伯邸では、友の死を知ったアトスが大落胆。息も切れ切れにぽつりぽつりと言葉を絞り出し、怒りに任せてワイングラスを叩きつけます。そして、数刻後に家の者が見つけたときには息が止まっていた(涙)。悲嘆のあまりの心臓発作による急死なのですよ。
傍らにワインの空瓶はゴロゴロしていなかったけど、オリバー・リード氏のように飲み過ぎて急逝してしまったのとついダブってしまいます。青年時代のアトスのままだったらまさにさもありなんだったろうから。涙なしには語れませんね。

アトスが原作の如く静かに逝ってしまった頃、北の地オランダではようやく念願叶って元帥杖を手にしたダルが、ロングヴィル公爵の息子アンリ(実はアラミスの息子!)を庇って飛んで来た砲丸をマトモに胸に受けて死んじゃいます。これが、悪いけど、砲丸の凹み痕がまんまるに鎧についていて笑っちゃうんですよ(ぷぷっ)。

ここまでが怒濤の如くで、つまりしょっぱなで四銃士は死んでしまうんですね。あれだけ原作に忠実だったロシア版シリーズが、「30年後」のエンディングをねじ曲げてでもハッピーエンドにしたのに、お遊び番外編でそれはないでしょう?

天界にやって来たダル。そこには三銃士が待っています。ここからがトンデモ話で、4人がフォースと一体化して霊体として(笑)大活躍するんです。霊体四銃士とその子供たちが、なにやら思惑ありのコルベール配下(レオン)とミレディの娘(!誰がパパだ?)、またはイエズス会軍団を向こうにまわして、マザランが盗んだ財宝を巡ってドタバタの大冒険。
アンヌ王妃もお年を召されましたが健在で、困ったとき(だけ)の四銃士というわけで、また助けてもらおうと考えていると、コルベールから彼らが亡くなったことを知らされ、ショックのあまり歌い出すところがまだまだ熱いです(笑)。そうです、この番外編、ミュージカル仕様復活なのですよ。

この頃には四銃士は超有名人らしく(笑)、アンヌ王妃から、実父がアラミスだと初めて告げられたアンリは、勇敢なるセレブがパパだったと知って有頂天になっているところが面白い。
さらに可笑しいのが、王宮では亡き四銃士に捧げるためか、何故か派手に四銃士追悼ショーをやっている(笑)。それを霊体の4人はバカバカしく眺めているのですねー。

さて、四銃士の子。
ジャクリーンは、あのダルタニャンのどこから生まれたのかと思うほどの美人です。地毛の金髪よりも男装の黒髪の方が断然色気あり。
アンリは少々「三銃士」編のダル的役回りになっています。公爵家らしく(というかアラミスの息子だから?)、すこぶる美男でロマンチックではありますが。
ラウルはハンサムではあるんだけどガタイよすぎ。原作の強さと脆さが同居しているような感じに欠けるのが残念。
そしてなんと、ポルトスの娘アンジェリカは尼さん!しかもすごいお転婆(というかはしたない)。どこで間違って尼寺なんかに行ってしまったのか。
彼らの出会いが「三銃士」編の変則技で、まだお互いを知らないアンリと他の3人が王宮の階段でゴタゴタになって何故か決闘することになるのですね。しかもその場に護衛隊士を引き連れてやって来て待ったをかけるレオン。ジュサックそのものの登場の仕方じゃありませんか。

そう、忘れちゃいけません。ロシア版ではロシュフォールより扱いの大きいジュサック君。ポルトスのお城を乗っ取っちまったジュサックにポルトスがおかんむり。その怒りのフォースが炎となって、ジュサックは焼死してしまう(わはは)。マザランはすでに、財宝を隠してご機嫌なところをあの不気味な修道士に殺されてしまっているので、こうして主な役者が幽霊として揃ったのですね。

なにかと四銃士の子たちの行く手を阻むレオン。海岸でジャクリーンとレオンの戦いを見た霊体ダルとジュサックは、若かりし頃の対決を懐かしみます。ここもロシア版ファンにとってはニヤリとするシーンです。
このレオンが微妙な立ち位置で、実は後でポルトスの息子だったと明かされびっくり!(陰陽の違いにもびっくりだ)とにかくメインキャラの子ぜーんぶ出しちゃえみたいなノリ。

財宝を奪ったイエズス会軍団とのお決まり大乱闘。そこを霊体四銃士たちがなんとか邪魔立てしようとするのが可笑しい。ラウルの奮闘にダルが手とり足とり指南するんですが、微妙にフォースを感じているような(笑)。ところが、敵をやっつけラウルがホッとした瞬間、隠れていた僧から投げられた短剣。アトスはハッとし、ラウルの横にいた霊体ダルは咄嗟にラウルを庇うのですが、あぁ、悲しきや、所詮は霊体。無情にも短剣は深々とラウルの胸に。アトスは、これも運命と思っているのかすこぶる静かに嘆きの息を吐く。倒れたラウルの顔に触れようとするものの触れられない・・・(涙)。
と思ったら、うおおおおーと渾身ダルの歌ぢからに神様がタジタジしたのか(笑)、空が泣いた途端、霊体が実体化しちゃうというなんでもありな展開に突入し、アトスは触れることができたのでした。なので、ラウルはアトスが実際に埋葬してやっています(しかし、川辺の辺鄙なところだな・・・)。

ラウルは復活させてもらえず(きっとタッチの差で天に昇ったんだろうな)、小悪党ジュサックが現世に現れるというイマイチ不公平な神様。天然アンジェリカが陽気に「ラウルは・・?」とうっかりアトスに尋ねてしまい、ますます胸が裂けそうだ(悲)。そんな彼らを狙う一つの銃口。これまで終始元気なさげだったアトスはいきなりキリッと変身して短銃をぶっぱなし、相手の銃口に命中させちまった!凄腕アトス健在!(そういやよく短銃ぶっぱなす人ではありますな)ここがこの作品で一番アトスがカッコイイシーンであります。

ラストは王宮になだれ込んでドタバタの大剣戟の末、財宝は王の許へ戻ります。(霊体マザラン泣く)。死者が生き返っているのを見たルイ14世はぶっ魂消!(このルイが神経質でわがままそうなボンボンって感じ。ルイーズが色気たっぷりの愛人ぶり)

財宝の中にはかのダイヤの首飾り(12コないけど)もあったりしますが、なにやら徐にダルがその中から一つの指輪を取り出します。実はイエズス会管区長たるアラミスからマザランが盗んだ(!)指輪らしい。アンヌはこれをアラミスに与えます。これが不滅の力を持っているテンプル騎士団の眉唾的伝説の指輪らしく(!?マジ?)、アラミスはアトスへ渡す(アラミスの横にいたポルトスをスルーして何故かまずアトスなのね/笑)。アトスはラウルのいない現世に未練はないとポルトスへ、そしてダルへと譲り渡っていくのですが、触れる度にバチバチと反応して生命が宿るかのように輝くのです。そして最後に受け取ったダルは、みんなと一緒にいたいからと指輪を窓から投げてしまう。するとまばゆい光と共にハトが舞う神々しい現象が。
これで四銃士はまた天界へと戻ってゆく・・・の・・でしょう?

番外編とはいえ、大空想しまくりのノリに思わず苦笑しつつ楽しまずにはいられませんね。
ウィットに富んだ台詞もあるようなので、せめて英語字幕で観たいところです。
ちなみに復活ジュサック君、ダルと因縁の対決を楽しんでいましたが、死んでも直らない性格の悪さ(笑)。ダルを油断させて狙い撃ちさせようとしていたのが、その瞬間ダルが帽子を取ろうとしてしゃがんだために自分に当たってしまう。ジュサックはいつでも何度でも死ぬキャラですな。

「Vozvrashchenie mushketyorov, ili Sokrovishcha kardinala Mazarini」(2009/ Возвращение мушкетёров, или Сокровища кардинала Мазарини)ロシア語音声のみ。

パブリック・エネミーズ

白丸 | デイヴィッド・ウェナム作品 | 01:05 | comments(6) | trackbacks(0)
 ウェナム君が微妙な出番と聞き、う〜ん・・と思いながらも行って来ました映画館。

うおっ、縞縞男なだけに(笑)いきなりシマシマ囚人服での登場です。やたら金髪がキラキラまぶしくてすぐわかりましたねー。うおお、銃で脅して脱獄して、かのジョニデの隣に車のシート座って、こりゃ何か会話するかとドキドキしていたら、お互いハードボイルド(笑)でなーんも喋らない・・・(横顔渋くてカッコよかったけど)。

確実に仕事(悪事)をこなすデリンジャーの信頼する仲間の一人ではありますが、ジョニデ以外はその他の扱い気味で(悲)、ジョニデの周りをうろちょろしている金髪男を目で追うのが結構しんどい(帽子なんか被っていた日にゃ、みんなギャングファッションなんで見分けが大変です。案外、画面に映っていなくても、声だけで判別できるのですが/笑)。しかもマイケル・マン監督、カメラワークがアップが割と多用で、フィクスでなかったりもして、画面が(まさに)グラグラ移動する中での金髪男追っかけで、なんだか酔ってきました(汗)。
デイヴィッドだけにマトモにカメラが合わさってくれたのはただ一度きりです(多分。車の中で談笑していた時)。

「ピートよく戻った」(デリンジャーの台詞じゃなかったかも)とか「ピアポントらを脱獄させなきゃ」とか、ごくごくささやかな熱意は感じるものの、デリンジャーの右腕らしき位置にいるレッドとの関係には足下にも及びませんワ(インディアナ州の''社会の敵''のリストでは、デリンジャー、ピアポントに次いでレッドは3番目のランクだそうですが)。こうなるなら、せめてデリンジャーの腕の中で死ぬ役の方が目に焼きつき度としてもモエ度としても高かったでしょう・・・。

仲間を見捨てないのが信条なら、もうちっと、仲間との親密度ある会話とかシーンとか挿入してくれると映画がグッと近くなるんですがね。所詮は損得で繋がっている仲間なのか?
おかげで、熱っ苦しい男と男の火花バチバチのバトル展開しまくりだと想像していたのが、人は死んでるのに終始かなり淡々としていた印象を受けました。主役二人があまりにもクールだったからなのかなぁ?

それでもなんだか''ウェナムを探せ!''みたいで久々に楽しかったですよ(笑)。手を上げろとか床に伏せろとか、脅している台詞ばかりな出番だったけど・・・。

この映画で一番燃えたのが、スティーヴン・ラング演じる極渋凄腕エージェント!!クリスチャン・ベイルもいいんですが、とにかくジイさまがすこぶるカッコええのです!(笑)

来日オクタウィアヌス像

白丸 | 古代ローマ | 09:33 | comments(0) | trackbacks(0)
 渡伊前後のバタバタからようやく落ち着き、そういえば来ていたっけと、「古代ローマ帝国の遺産展」を観て来ました。
ナポリ考古学博物館所蔵からの出品が多かったのですが、博物館に最後に訪れたのは10年近く前だし、日本語の解説があるとないとじゃかなり違うもので、大層楽しめました。アウグストゥス帝時代の帝国の機能と暮らしがテーマだったこともマイブームなだけにポイント高しでしたね。黄金の腕輪の家の庭園の風景のフレスコ画はやっぱりすばらしかったですねー。急降下する鳩の画が大のお気に入りです。

いわゆる、カピトリーノ美術館タイプのオクタウィアヌス時代の像がローマヘレニズム様式なのに対して、皇帝アウグストゥス時代になってからは理想美を追求した古典期ギリシア様式を真似た作風になったのですが、今回来日したオクタウィアヌス像はその共和制時代のタイプのものではなく、彼の死後に製作された、ヘレニズム様式とプリマ・ポルタタイプのちゃんぽんというのも面白いです。
プリマ・ポルタタイプというのは、プリマ・ポルタのリウィアの別荘跡で発見された、かの有名なヴァチカン美術館にある右手を上げた軍装姿のアウグストゥス像です。これは先のイタリア旅行記で紹介した写真のアウグストゥスさんもそのレプリカですね。古典盛期ギリシアのポリュクレイトスの流れを汲んだ有機的で均衡の取れたフォルムを受け継いでいます。

この、ヘレニズムタイプとプリマ・ポルタタイプを、髪型で見分けるというのは今回初めて知りました。ヘレニズムタイプはボリュームのある流動的な髪で、プリマ・ポルタタイプは前髪が鋏状の房で、中央が燕尾型になっていたりするのも特徴とか。ふ〜ん。微妙なことだがなるほどね。

思わずいたアグリッパさんは、髪を短く切り揃えていて、こちらは共和制時代の無骨な古武士の風貌をむんむん漂わせています。きゅっと締まった口元が意志の強さを表してますね。

驚いたのが、黄金の足!あれ?これどこかで・・・と思ったら、最近、フォリ・インペリアーリ博物館で観てきたんでした。そういわれてみれば本場ローマのはピカピカすぎの感があったかも・・・。レプリカなのか。

イタリア映画「Scipione detto anche l'africano」 (1971)

白丸 | 古代ローマ | 09:17 | comments(0) | trackbacks(0)
 イタリア映画「Scipione detto anche l'africano」 (1971) 

晩年のスキピオ・アフリカヌスが大カトーに500タレントの使途不明金の糾弾を受けたエピソードが本筋となっている本作、第二次ポエニ戦争がメインじゃないのか・・と、少し迷ったんですが、大好きなマルチェロ・マルトロヤンニが、な、な、なんとスキピオを演じているのでゲットしました。

少しは期待していたんですが、本当に若い頃のさわやか武人時代はフラッシュバックでさえも一切なし。しかもハゲです(なにもそこまで忠実に描写しなくても・・・/汗)。っていうか、マストロヤンニのハゲ姿がすごい可笑しい。

ヘルクラネウムから出土された(実際)ハゲ頭のスキピオの彫像を、スキピオが劇中作らせていて、それをローマ式邸宅の中庭に飾っている。これが意外と小さくてちゃちいんですよね(笑)。小道具はちゃちくても仕方ないとして、ロケはすべて遺跡をそのまま使って、セットは殆ど組んでいないようなので、邸宅もどことなく侘しい(笑)。確か、後年スキピオの別荘を見た誰かが、そのシンプルさに驚いたというエピソードがありましたっけ。スキピオ像壊されちゃうんですけど、さしたる業績もない者が彫像を作ることを嫌っていたカトーらしいシーンです。

そして、いい味出しているのが、スキピオが真っすぐすぎな猪突猛進型なのに対して、弟ルキウス(兄かと思ってた)役の、マストロヤンニの実の弟であるルッジェーロ・マストロヤンニが、のらりくらりした演技で非常に対照的で面白い。頂点を極めた英雄の落日を、皮肉で滑稽に描いた作りになっています。なんといっても、スキピオがユピテルと会っていること。海神ポセイドンの子的な匂わせもあった彼だけに、もはや次元を越えてます。

猫好きカトーのシツコイ糾弾。このカトー役のビットリオ・ガスマンがなかなかクセモノっぽくてよいのです。史実のカトーはギリシア大大嫌い人間で、スキピオはギリシア文化大大好き人間で有名ですよね。でもなぜか劇中のカトーは古代ギリシア人みたいにヒゲを生やしている・・・。おそらく、つるつるに髭を剃るのを流行らしたアレキサンダー大王が同性愛者で、潔癖カトーが嫌悪しているということなのかと。そして夜、女に会いに行くでもなく(笑)、休むでもなく、告発大王している息子のことを気にかけるカトーの老母がちょっとポイントに。

矢面に立たされたスキピオは妻のエミリアからも愛想を尽かされ(このエミリアをシルヴァーナ・マンガーノが演じている)、エミリアは娘のコルネリアと甥のエミリアヌス(スキピオ・エミリアヌス。小スキピオ)を連れて家を出て行ってしまう。家に残ったのは大食らいのお茶目な奴隷たち。彼らに混じって豆の煮込みを食べているだらしなさそうな弟のルキウス描写が巧妙だ。そんな時に、ヌミディア王で親友のマシニッサが駆けつけて来るんです。わー、マシニッサだ!

爆笑モノが、疑惑の金の行方の証拠となりうるサイン、''スキピオ・A''。
スキピオも、弟のルキウスも、尊称がそれぞれ''アフリカヌス''、''アシアティクス''なので、''A''なんです。その証拠を提示されたときの反応が可笑しい。古代ローマ人もイタリア人っぽいリアクションだったのかしら(笑)。マルチェッロ兄弟のバッチリな相性がそこかしこに見られます。

英雄モノでもなく、熱血法廷モノでもなく、すこぶる地味な展開の作品ですが、なにげに示唆するところは多いです。
偉大な英雄といわれている人物が突出しすぎ、何年経ってもその影響力がでかくて些か尊大になりがちで、ザマの戦いも知らない若い世代が元老院議員となっているようなとき、周囲が彼をうざったく思っているという人間感情がよく窺えて、もはや時代が古い英雄を必要としていないのですね。戦勝記念行事も滑稽なものになっている。ココんちのカトーも、スキピオがど真っすぐな男で無実だとわかっていながら、彼の権勢に辟易して敢えて告発し続ける。平和なローマに偉大すぎる人物はもういらないのです。英雄がいなくても共和国は生き続ける。
父親が窮地に立たされている最中に、ギリシア彫刻のように凛々しい青年グラックスと出会って一目惚れしてしまったコルネリアと、失恋しちゃうお子ちゃまエミリアヌスの描写があるのですが、スキピオの時代が去ったと共に、新しい世代の時代が来ることを予感させてくれています(ま、後年、コルネリアの息子たちグラックス兄弟と、エミリアヌスとは対立する立場になるのですが)。

それでもやっぱり、「あんたうざったいのよ!」と妻からズバリと言われるスキピオにちょっと同情しますワ。実際のスキピオは、名門貴族のボンボンっぽい明るくおおらかな性格で規律に甘いようなところがあったようなので、妻が窮屈に感じることはなかったと思うのですが・・・。後代においていわゆる「スキピオの自制」エピソード(清廉な美徳)がやたら誇大されているのが、こういったイメージを形成しているのだと推考するのですよ。

ラスト、マシニッサに、元老院で言ったことはすべてウソだったと寂しそうに言うスキピオが哀れを誘います。全編、マストロヤンニ節のスキピオでした。

ユピテルの「人生は終わりがあるからすばらしい」って台詞、核心ついてるな。ちなみに、祖国のために尽くした者は天界で至福者として永久の生を享ける(「スキピオの夢」水野有庸訳参考)という、「スキピオの夢」で大スキピオの口を借りて国家の理想を語ったキケロの宇宙観とは、こちらのユピテル様、少々勝手が違うようです。

封蝋記

白丸 | 諸国雑記 | 11:39 | comments(4) | trackbacks(0)
 さて、イタリアで買ってきた封蝋、燃えると聞いて興味半分で試してみました(笑)。
ところで、印の方を何と表現したらいいのかわからなくて前に印鑑と書いたんですが、これが「印璽」というヤツなんですね!「印璽」というとエラそうな奴が持っているモノって感じだったんですが。印璽印璽印璽・・・(これだけで心は燃えている)。
じゃん!処女作です。








''白丸伯''って誰さ!?とはツッコまないでください。爵位詐称してますが。
アルファベットは白丸のではないので微妙にぼかして画像アップしています。

で、燃える!というので、恐る恐るライターで火をつけてみました。私が買った封蝋はイタリア製で、芯のついていないもの。ローマの老舗文房具店で購入しました。
どこに火をつけるのかわからんけど、エエィと直接火に当てる。しばらくするとぽた〜りぽた〜りと蝋が滴り落ちたではないですか!しかも燃えない!(笑)大人しいもんです。
やってみてわかったんですが、まん丸く蝋を垂らすのが非常に難しい。取り敢えず印璽の直径くらいの大きさになったところで、あるブログさんにあったコツの通り10秒ほど待ってからペタっと押し、数えること30・・・。
おおおー出来ましたー!僅かに煤も混じってますが、気にならない程度。それよりも気になるのが、脇っちょのはみ出た蝋。

それにしても封蝋、ちょっとツボにハマりそうです。印璽集めてしまいそう。っていうか、篆刻やりたい・・・。

伊版絵本「I tre moschettieri」 Tony Wolf

白丸 | 三銃士 | 11:04 | comments(6) | trackbacks(0)
 イタリアで絵本が欲しいな〜と思っていたときに手に入れた、トニー・ウルフの「三銃士」です。動物のイラストなどが子供に親しまれている作家のものなだけに、なにげにワンワン三銃士しています(笑)。でも、本当は人間のリアルな挿絵を求めていたんですけどね。最近、一昔前の豪華な児童文学全集のような本格的挿絵タイプはなかなかないですね。

ちょっと読んでいて嬉しくなったのが、階段でぶつかるシーンで、いきなりアトスの描写が''エレガントな銃士''になっていたこと。犬でもちゃんと抜かりはありません。それですっかり気をよくしてしまった私です。そのエレガントなアトスは、ダルに突進されて転がちゃってます(笑)。ポルトスはダルに「デブ」と言われて激怒。アラミスは落としたハンカチをダルに破られてしまう(そうきたか)。
アトスは、ミレディの旦那設定がナシになっているので、銃士隊入りは、財産よりも冒険を求めてってところが笑っちゃう。ポルトスは、洋服にお金かけているけど、アトスのようにエレガントじゃないってダルが内心思っているところがさらに笑っちゃう。アラミスは貴婦人のサロンに出入りしているという具合。
しかも、アトスん家に行けば、いつでも必ず2人もいるってところがカワイイじゃありませんか。

絵的には犬の擬人化なので微妙なところですが、子供向けの簡潔なストーリー展開ながらも、サン・ジェルヴェの砦の絵もあって結構満足でした。アトスはちゃんとストーブの煙突に聞き耳立てているしね。

「I tre moschettieri」Tony Wolf画 (出版社Dami Editore) イタリア語 幼年向け

来た、見た、食った '09イタリア編2(北伊)

白丸 | 諸国雑記 | 15:06 | comments(6) | trackbacks(0)
 パルマは田舎だよ

とイタリア人にもいわれたパルマにやって来ました。なんといっても美食のエミリア・ロマーニャ州です。もちろん目的はクラテッロ!ここからの旅程は私にとっても未知の街巡り。エミリア街道といえば、古代ローマ時代幾多の軍靴が通った街道でもあります。パルマ、トロリーバスが走る、小振りで落ち着いたいい感じの街でしたよ。トラムが無惨にもなくなったどこぞやの都市とは情感が大違い。

ファリーニ通りにサルメリアが多いと聞いたので、そこで見つけたお店で、すっごく気のよいお姉さんにパニーノを作ってもらいました。パンはここ特有だというあげパンと、ポテトが生地に入っているらしいパンに、クラテッロ、プロシュット・クルド、コット等をはさみ遅お昼。パンは微妙だが、ハムは柔らかくって美味しい。味見どうぞという感じで、この地方のランブルスコという発泡性の赤ワインも置いてあって、なかなか良いお店。幸先いいぞと観光開始。

ドゥオーモの横に建つ八角形の洗礼堂。バラ色の大理石の色も穏やかでいいですが、彫刻が、カ、カワイイ・・・。ロマネスク好きの心がまたもや踊ります。パルマのヒットはこの洗礼堂でした。中には働くおじさん









(小学校の道徳の時間に見させられた番組です/笑)たちの彫刻があって、庶民密着系洗礼堂なのだな〜とほのぼの。
天上画もきれいだし、ベンチに座って狭い洗礼堂の中で和みきってました。
あまりにほのぼのしちゃって、そのすぐそばにあったビアレッティというエスプレッソメーカーのエスプレッソ用カップ&ソーサーをつい衝動買い(笑)。

パルマで目指すは、トルテッリが一番旨いと評判のお店。表はサルメリアで、昼間だけ奥がレストランになるんです。
まずはランブルスコ。うわ〜ここんちの美味しいです!こんな美味しい発泡酒久しぶりです。そして、でで〜ん、きました。







サラミのミスト。カメリエレがぱぱっと説明したのをメモったのによると、(多分)左奥からクラテッロ、フェリーノ、コッパ、丸っこいサラミがストロルギーノ、プロシュット・クルドです。旨い!柔らかい!ランブルスコが進む〜。
お次は
トルテッリのミストだ!







奥がカボチャ。真ん中がホウレンソウとリコッタチーズ。手前がポテトのキノコ添えです。
うわっ、このカボチャなんだろう?なんだかスッとする何かスパイスが入っている。で、案外甘く味つけてある。チーズもたっぷりなので胃にどどーんときます。そしてまたランブルスコが進む〜。
いや、美味しかった。多分もう来れないと思いますパルマには。なだけに、とっても満足なパルマ滞在でした。同じく食の街モデナを犠牲にしてパルマに居残っただけありました。パルマは田舎(笑)とバカにはできないんですよ絶対。また前日のサルメリアの前を通ったら、お店のお姉さんが気づいて手を振ってくれました。ホントいい人だったなぁ。


謎のマントヴァ風リゾット

マントヴァにやってきました。マントヴァはもうロンバルディア州に入るんです。そのせいか、突然人の顔つきが変わってきて面白いんです。いわゆる日本人がイタリア人に想像する甘いマスクじゃなくなってくるんですね。

ここで不思議な食べ物を食べました。メニューを見ると、湖のある街なので魚料理も食べられているものの、半ばはパルマと似たような料理だったのですが、マントヴァ風リゾットというのを見つけ、地元風を食べてみなくっちゃねと注文してみると、なんと出てきたのはチャーハン(笑)。







いや、そうとしか表現しようがない。つまりパラパラのお肉の炒めご飯みたいなもの。見た目はどうあれ、懐かしい味で案外美味しかったです。アレ、本当なんでしょうか?ホントにマントヴァ風リゾットというのはああいうものなんでしょうか?レストラン自体は適当に入ってしまったお店だっただけに余計謎が深まります。しかも、この盛りつけの微妙さが名もないお店っぽくてなんとも苦笑モノ。帰国してから調べたら、やっぱりこれがマントヴァ風なようです。すごい。しかもあのお肉はサルシッチャだったのか。

ドゥカーレ宮では有名なマンテーニャの結婚の間より、古代ローマ皇帝の胸像がならんでいる間に燃えておりました、私。うおおおおー、歴代皇帝が並んでいる!各皇帝像の前に立つ度に、皇帝の名を叫んでました(バカ丸出し)。この宮殿、サン・ジョルジョ城に繋がっていて、湖側からみると全体ががっしりどっしり大きくてカッコイイんです。そして向こうにはきれいな湖が広がっていて、船も浮かんでいる。

マントヴァ、パルマよりも全然都会でした(笑)。落ち着いた避暑地という感じです。ちょうど中心の広場にマーケットが出ていて、美味しそうだったなぁ。これまで豚とか牛系ばかりだったせいか、鶏肉の焼いた匂いが香ばしいったら。

帰りがけに寄った、ロマネスクの素敵なサン・ロレンツォ聖堂。実は後で写真見て思わず微笑してしまいました。不謹慎ですみません!十字架のキリスト様がすっごい素朴なお顔つきで、しかもジュリーのTOKIO状態・・・(古!)。









昨日から目をつけていたパスティッチェリアで、マントヴァのアーモンドの焼き菓子ズブリゾローナと旨そうなチョコと洋梨が入ったドルチェを買って電車に乗り込みました。当初はヴェローナ経由でパドヴァに行こうと思っていたのですが、電光掲示に''パドヴァ行き''というのを見つけ、これでいいじゃんと何気なく乗ったらさあ大変。とんでもないローカル線でした。のこのこ進んだものの、面白かったです。途中、''水を飲め''とかいう駅があってウケましたよ。後で調べてみると、どうもBevilacquaさんの中世のお城があるらしいですね。


ジョットはこっちだよ!

聖地と大学の街パドヴァ。すっごい交通の発達した街です。ここはヴェネツィアに近いので、また顔つきが変わってきました。ホント面白い。ホテルへと歩く道すがら、いきなり古代ローマ時代のアレーナがあって燃え再開(笑)。

お茶どきだったので、歴史あるカフェ・ペドロッキへ(中は広くて格調ある感じだったのですが、観光客など雑多いて落ち着けなかったのでバンコでカフェをいただきました)。ここはピアノ・ノービレと呼ばれる二階を見学することができるんですよ。テーマづけられたルネサンスの間があって、舞台効果のように音が聞こえる間もあって面白かったです。中はパドヴァの近現代史の資料館にもなっていて、第二次世界大戦中、爆弾がスクロヴェーニ礼拝堂のそばに落ちたけど不発だったとか(近くのエレミターニ教会は大破壊を受けた)。むむむ、そのおかげですばらしきジョットのフレスコ画が今でも見れるのです。

スクロヴェーニ礼拝堂で熱心そうなイタリア人男性がいて、礼拝堂を出た後に市立博物館の中庭でのろのろしていたら、「ジョット、ジョットはこっちだよ!閉館時間が迫っているから急がなくっちゃ!」と私たちにおいでおいでする。もう時間も遅かったので博物館はパスしようと思っていたけど、好意を無下にしてはと、お兄ちゃんについて行きました。博物館内を関係ない作品は脇目もふらずにずんずんと進んで即ジョットの「十字架刑」の前に!ほら、ジョットだよと凄く嬉しそうで誇らしげなお兄ちゃん。ああ、ジョットだ〜と我々も喜ぶ。で、ジョット終わったからもう帰ろうと思っていたら、今度は「マンテーニャがあるよ!」とまたおいでおいでする。仕方ないな〜とマンテーニャにもつき合う。お兄ちゃんが作品に熱中して学芸員と話している隙に(笑)私たちは出てきたけど、彼もその後すぐ出てきたのでそれら数点だけは是が非にも見たかったというわけなのでしょう。最後は手を振って陽気に帰って行きました。面白いお兄ちゃんでしたね〜。

サンタントニオ聖堂の界隈は聖地であるだけにサンタントニオグッズがいっぱい店頭に飾ってあって、修道士モエとしては買いそうになりましたよ(笑)。
ラジョーネ宮の下はポルティコになっていて、食材店がひしめいていて活気に溢れていました。そこで見つけたお店。サラダ専門店です。これ切ってあってすこぶる便利だな。







パドヴァでのヒット作はコレ。









ハトが彫刻と一体化(笑)。写真撮り終わったら待っていたかのように飛び立ちました。でも、騎士が乗っているのって觔斗雲みたい。


迷宮都市ブラ入門

やっぱり何度でも行きたいヴェネツィア。今回は以下の本を買い込み、ヴェニスの地図に迷宮都市の要チェック事項などを書き込んで意気揚々とヴェネツィアに乗り込みました〜。と、いきたかったのですが、なかなか思惑通りいかず、2、3のコースのちょろっとしか達成できませんでした。でも、ぐるぐるかたつむりの階段屋敷は見れたし、「ベニスに死す」ごっこ(?)もできたし(笑)、アサッシーノ(暗殺者)の橋があった通りも歩けたし、フェニーチェ劇場の裏の船着き場も見れたし、アル・パチーノの「ベニスの商人」で、夜、鍵で封鎖した描写にびっくりしたゲットー地区にも行けたしでそれなりの探訪です(敬虔な教徒の方々が今でも住んでいるのには驚きでした)。
ヴェネツィア迷宮案内の先生は結構私好みのツウな散歩をしておられて、以前からイタリアのあちこちにある街角マリアさまは気にしていたものの、著作読んでからはより注目して位置なんかも見るようになってしまいましたよ。

絶対確認したいと思っていた「赤い影」のエンドロールで映るサン・スタエ教会ですが、ヴェネツィア最終日、ヴァポレットでカナル・グランデを進みつつ拝もうと思っていたのに、突然のショーペロ(スト)で出発時間を変更せざるを得なくって見れませんでした。見るなってこと?(笑)実際、サン・スタエ教会は話と関係あるのかしらん?全編をもう一度観る勇気がとてもなくて、映画で出てくる場所とかが把握できてません。ジュリー・クリスティがぶっ倒れて救急船で運ばれたレストランはサンタ・ルチア駅そばのお店(この奥に見えるホテルの運河側の素敵な部屋に泊まりました)。ちなみに、ドナルド・サザーランドが修復していた教会は多分架空の名でしょうか?

あれ、旨旨レポは?
実は、ヴェネツィアはいまだ、以前ふらりと入った家族経営の小さなレストランの味の衝撃を越える経験がありません。ある意味素朴な家庭料理。アンティパストももちろんですが、そこんちのイワシのパスタ、いや、ホント旨かったんです。
そういうこともあってバーカロなら?と、巡ってみたかったんですけど、ここ数日の寒さで風邪気味だったのでワイン引っ掛けて数軒ハシゴする元気もなく、その代わり、有名菓子屋で食べたドルチェはどれも美味でした。ここにはヴェネツィアの仮面を象ったチョコが売っているんですよ。お土産に買っていったら、モアイ像?って言われちゃいましたが(苦笑)。
料理というより、軽そうな兄ちゃんがやっていた(笑)小さな八百屋で買ったミカンが甘くてすごく美味しかったなぁ。

旅も終わり。やっぱりイタリアはまだまだ面白い。

今回の白丸の個人的イタリア土産の中で気に入ったのはコレ。
つい買ってしまった印鑑と封鑞。なにやら陰謀の匂いがします(笑)。やっぱり封鑞は赤よね(って、一体いつ使うんだ?)。







ただ、ちょっと別のにすればよかったと思っているのが印鑑の柄の部分。木か、印と同じ真鍮にすればもっと渋みが増したのに。どこかで手に入らないかな。なにげに横にあるのはローマ兵のマグネット(←結構嬉しい安い買い物)。


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